- 医療保険を契約、解約しようか悩んでいる
- 医療保険を解約した理由を知りたい
- 夫婦で医療保険を解約するまでの実体験を知りたい
こんにちは、ももたまです。
今回は誰もが契約・解約を悩む、医療保険について考えてみましょう。
私達は結婚をキッカケに医療保険に加入して、約7年もの間、加入を続けていました。
そんな私達ですが、半年以上夫婦で話し合った結果、2020年1月に医療保険を解約しました。
2020年、最初の家計見直しだった『医療保険』、『がん保険』の解約手続きが無事に終わりました😊
年間約10万円の支出がなくなりました😌
でも、解約したこと以上に夫婦で保険の必要性、お金のあり方、医療制度などを話し合い、自分達で【考えられる】ようになったことの方が、実は1番の成果ですね✨ pic.twitter.com/5jR2PqBVoj
— ももたま夫婦@米国ETF投資家&夫婦ブロガー (@MomotamaHappy) January 22, 2020
2人の子供を育てている30代であり、実際に保険を利用したこともある私達が、なぜ医療保険を解約したのか?
そこで今回は、医療保険を解約するまでに考えたことについて、以下の4つをまとめました。
- 実際に契約していた医療保険と利用体験談
- 医療保険に加入していた目的を振り返る
- サラリーマンの健康保険における保障内容
- 医療保険を不要と結論づけた理由とは?
医療保険は一度契約をすると、「なんとなく安心」と感じるため解約することを迷ってしまいます。
私達も、その気持ちが痛いほど分かるからこそ、今回の記事が医療保険を考えるキッカケになれば嬉しいです。
なお、同時に解約をした「がん保険」については別の記事にまとめたので、参考にしてみてください。

目次
実際に契約していた医療保険と利用体験談
私達が契約していた医療保険と保険料を振り返る
私達が実際に加入していた医療保険の詳細を、以下の通りまとめました。
保険会社 | メットライフ生命 医療保険 |
---|---|
保険料(年額) | 約5万円(夫婦2人分) |
入院給付金日額 | 日額5,000円 |
入院中の手術 | 1回10万円 |
外来手術 | 1回2.5万円 |
先進医療 | あり(通算支払限度2,000万円) |
通院保障 | なし |
女性医療保険 | あり(妻のみ) |
当時は担当のファイナンシャルプランナーの説明を聞いて、何も質問せずに言われるがまま契約したことを覚えています。
現在、医療保険を契約している人の中で「なぜ、その保障が必要なのか?」を明確に説明できる人は本当に少ないです。
当時の私達も同じくらい無関心でしたが、出産時に医療保険を利用することになりました。
妊娠・出産による入院で医療保険を利用した

第一子の予定日1ヶ月前の検診で「入院が必要」と言われ、慌ただしい中で入院の準備をしたことを今でも覚えています。
入院が決まった時、お互いに医療保険の存在はすっかり忘れていました。
保険を利用する状況だと、実際に治療や入院に追われて、ゆっくりと考える時間はありません。
入院の慌ただしいが落ち着き、費用などを考え始めた時、初めて医療保険の存在に気づいたのです。
担当のファイナンシャルプランナーに連絡をして、書類の記入・申請を行い、退院後に保険金を手にしました。
当時の家計簿を振り返ると、受け取った保険金の総額は約23万円でした。
その後、第二子を出産しましたが入院の必要はなく、医療保険を使う機会がないまま5年が過ぎました。
そして、2019年の家計見直しの中で、夫婦で気になったことが医療保険・がん保険でした。

医療保険について夫婦で最初に考えたことは、私達にとっての医療保険の目的とは何か?ということでした。
医療保険に加入していた目的を振り返る

実際の話し合いの中で、私達が目的ではないか?と挙げた内容は3つありました。
- 病気やケガをした時に「得」をするため
- 医療保険に加入すれば病気やケガをしても安心だから
- 病気やケガによって生活が困窮しないため
病気やケガをした時に「得」をするため
先程も説明しましたが、私達は第一子出産時に医療保険を利用して、約23万円の保険金を受け取りました。
医療保険に加入していなければ受け取れなったお金なので、「得をした」ことは間違いありません。
それに、入院中は医療費以外にも以下のような費用が別途かかります。
- 食事代
- リネン代
- 差額ベット代
医療保険に加入をして、病気などで入院すれば、結果として「得をする可能性」はあります。
では、保険で得をするために私達は保険に加入しているのでしょうか?
例えば第一子の出産も、何事もなく普通に出産できたのであれば、入院はしたくありませんでした。
入院がした方が得だからと、生活習慣・食生活を乱して大きな病気で入院したいとは思いません。
私達は健康を害して入院するという不幸を願う、「不幸のギャンブル」を望んでいるわけではありませんでした。
医療保険に加入すれば病気やケガをしても安心だから
次に夫婦で話し合っていた時に出た言葉が、「安心」でした。
確かに医療保険に加入することで、保険金という形で金銭面を支えてくれることは間違いありません。
ただ、病気・ケガそのものが良くなるわけではありませんよね?
病気やケガを考えて不安を感じることは決しておかしな話ではなりません。
ですが、医療保険に入っておけば「なんとなく安心」と、楽観視することは違います。
病気やケガによって生活が困窮しないため
最終的に私達がたどり着いた医療保険の目的、それは「生活の困窮を防ぐため」でした。
もし、病気やケガによって長期的な入院が必要になれば、医療費は高額になります。
さらに入院が長引いて働けなくなれば、生活ができなくなる可能性も考えられます。
医療保険を契約してから7年経って、私達は初めて医療保険の目的を理解することになったのです。
では、私達は医療費が高額になったり、長期間の入院で生活が困窮する可能性はあるのでしょうか?
そこで理解しておくべきことが、誰もが加入している公的医療保険です。
- 会社員→健康保険
- 自営業者→国民健康保険
- 高齢者→後期高齢者医療制度
私達は会社員世帯のため健康保険ですが、本当に保障が手厚くなっています。
サラリーマンの健康保険における保障内容

医療保険の必要性を考えた時、健康保険の各種制度に注目しました。
- 高額療養費制度
- 健康保険組合独自の付加給付
- 傷病手当金
- 休業補償給付
それぞれの制度について、もう少し詳しく見ていきましょう。
高額療養費制度は月間医療費の自己負担に上限を定めるもの
もし月100万円の医療費がかかった場合、通常であれば3割負担のため月30万円の支払いが必要です。
そんな時、高額療養費制度を活用すれば、月の医療費の支払いを自己負担限度額に抑えることができます。
標準報酬月額 | 自己負担限度額 |
---|---|
83万円以上 | 252,600円+(医療費-842,000)×1% |
53万円~79万円 | 167,400円+(医療費-558,000)×1% |
28万円~50万円 | 80,100円+(医療費-267,000)×1% |
26万円以下 | 57,600円 |
標準報酬額は、4月~6月に支給された報酬の平均額から計算しますが、簡単に確認する方法は2つあります。
- 給与控除の健康保険料、厚生年金から求める
- ねんきん定期便、ねんきんネットを活用する
1つ目は毎月の給与で控除されている「健康保険料」、「厚生年金」の金額から逆算する方法です。
2つ目は、毎年送付されるねんきん定期便、もしくはねんきんネットで確認する方法です。

ざっくり目安ですが、年収約370万円~700万円くらいなら、自己負担限度額は月約9万円ほどになります。
さらに会社員の場合、加入している健康保険組合による付加給付があるかもしれません。
私達の健康保険組合も付加給付制度があり、月の自己負担限度額は月3万円になることが分かりました。
高額療養費制度、保険組合の付加給付に関しては下記の記事にまとめたので、参考にしてみてください。

なお、高額療養費制度は以下のような費用が対象外ということも重要です。
- 差額ベッド代
- 入院中の病院の食事代
- 入院中の日用品代
- 健康保険適用外の診療
- 出産費用
- 先進医療の費用
傷病手当金は最長1年6ヶ月、平均給与の約66%が支給
傷病手当金とは病気やケガで働けなくなった時、生活を保障するために支給されるものです。
- 業務外の病気やケガにより休業していること
- 療養のため、仕事に就くことができないこと
- 連続3日間を含み、4日間以上仕事に就けないこと
- 休業中に給与の支払いがなかったこと
傷病手当金の受給期間は最長1年6ヶ月ですが、別の病気などが理由であれば複数回受けることもできます。
また、1回目の病気が完治した後、再発した場合でも支給されるため長期的にも活用できる制度です。
傷病手当金の金額は、直近1年間の平均給与の約66%です。
また、通勤中や勤務中による病気やケガ、つまり労災の場合は休業補償給付が使えます。
受給金額は直近3ヶ月の給与の約80%が目安で、給付期間は療養中であればずっと受け取れます。
では最後に、私達が「医療保険は不要と結論づけた理由」をまとめました。
医療保険を不要と結論づけた理由とは?

まず、私達が医療保険に加入した目的は、「病気やケガによって生活が困窮することを防ぐため」でした。
しかし、会社員世帯である私達は、健康保険の各種制度を活用することができます。
- 高額療養費制度
- 健康保険組合独自の付加給付
- 傷病手当金
- 休業補償給付
つまり、医療保険が無くとも、ある程度の貯蓄があれば生活が困窮することは無いと考えています。
夫婦で何度も何度も話し合い出した結論は以下のとおりです。
- 最低限の貯蓄があれば医療保険は不要
- 医療保険を解約して、貯蓄をより効率的に増やす
- 増えた貯蓄の一部を、自分達の健康に投資をする
- 家計見直しを継続して、万が一に備えた資産を作る
また、私達は資産を作るために2019年3月から、米国ETF投資を始めています。

なお、私達が話し合いの中で議論してきた一部を、具体的に紹介します。
入院中の食事代、日用品代などは高額療養費制度の対象外です。
ただ、年間5万円もの保険料を貯蓄するだけでも十分対応できます。
さらに投資や副業による資産収入を作ることで、老後まで対応することも可能でしょう。
例えば、米国ETFからの分配金も資産収入の1つです。
また私達が健康であればあるほど、貯蓄を投資に回すこともできます。
「夫婦でいつまでも健康にいようという取り組みが、資産を効率よく作ることにつながる」
「作り上げた資産によって、万が一の自体を支えることが出来る」
健康とお金に対する好循環が生まれていくと、私達は考えています。
働けなくなった期間の長さに応じて、以下の対応で問題ありません。
- 短期間→有給消化、貯蓄
- 長期間→傷病手当金、休業補償給付
さらに、家計見直しによって必要最低限の生活費を抑えることもできます。
傷病手当金の場合、平均給与の約66%が支給されますが、その金額でも私達は赤字にならずに生活ができます。
可能性としてはあり得る話であり、契約してすぐに保険金を手に入れれば1番得でしょう。
ただ、私達は自ら進んで身体を壊してまで、病気になってまで得をしたいとは考えていません。
私達の「人生の目的の1つ」は、「夫婦いつまでも手をつないで歩くこと」です。
そのためには、夫婦の笑顔・健康が必要不可欠なのです。
医療保険に加入しても病気やケガが治るわけではないからこそ、健康的な身体を手に入れることに私達はお金をかけます。
それに資産を作り上げて、死ぬまで資産収入を得られる方が「得」と言えるのではないでしょうか?
そもそも先進医療とは効果が検証段階である、保険適用外の医療のことです。
確実に効果が認められるものは、現在でも保険適用が進んでいます。
2018年4月には、前立腺がんや頭頸部がんの重粒子線治療が保険適用となりました。
さらに、先進医療の実施件数の割合は、患者全体に比べると本当に少ないです。
詳しくは「がん保険の解約体験談の記事」にまとめたので、参考にしてみてください。
まとめ:医療保険の代わりに貯蓄・資産を増やそう
今回は誰もが契約・解約を悩む医療保険に関して、私達が実際に話し合ってきた内容をまとめました。
私達は誰にとっても医療保険が不要だとは考えていません。
ただ、医療保険を契約するのであれば、「目的」を自分達で明確にするべきだと考えています。
- 何のために医療保険を契約しているのか?
- それは、医療保険でなくては達成されないのか?
私達の目的は「病気やケガによって生活が困窮することを防ぐため」だったため、健康保険の制度があれば不要でした。
また、保険はお金をかければかけるほど保障が増えるため、「安心」と感じる人も多いでしょう。
ですが、「安心」は「漠然とした安心感」だけで、決して病気やケガを治療するためのものではありません。
さらに言えば、経済的な支えとなっても公的医療保険や、保険料を貯蓄することで対応できるケースがほとんどです。
「みなさん、ここ数年で医療保険が必要な状況になりましたか?」
- 本当に医療保険は必要でしょうか?
- なんとなくの安心感で保険に加入していませんか?
- 保険料で貯蓄率が減る悪循環になっていませんか?
今回の記事が、みなさんにとって医療保険を少しでも考えるキッカケになれば嬉しいです。