- 米国ETF投資を考えている
- SBI証券で米国ETFを買付、定期買付する手順が知りたい
- 買付、定期買付の注意点を知りたい
こんにちは、ももたまです。
「米国ETFの買付」は、なんだか難しそうと感じる人も少なくありませんが、実際の手順はとても簡単です。
米国ETF投資を始めた2019年3月の時点では、いろいろと分からない中、手探りで買付を進めていました。
それから1年以上が経ち、今では定期買付も活用しながら、インデックス投資を継続しています。

そこで今回は、SBI証券における米国ETFの買付・定期買付に関して、以下の4つを画像付きで解説します。
- 米国ETFを買付するための4つの手順
- 米国ETFを買付する時に入力する5つの項目
- 米国ETFを定期買付するための2つの手順
- 米国ETFを買付した後に確認すべき3つのポイント
買付・定期買付ともに操作自体はとても簡単なので、ぜひ参考にしながら米国ETF投資に取り組んでいきましょう。
目次
SBI証券で米国ETFを買付する4つの手順
はじめに、米国ETFを買付する以下の4つの手順を解説します。
- 外国株式の専用取引サイトへ移動する
- 銘柄(ティッカー)を入力して米国ETFを検索する
- 米国ETFの銘柄情報から買付ボタンを選択する
- 口数・価格・期間・預かり区分・決済方法を入力する
手順①:外国株式の専用取引サイトへ移動する
SBI証券では、外国株式を扱う専用サイト、外貨建商品取引サイトにて米国ETFを買付します。
そこで、SBI証券へログイン後、右下のメニューにある「外国株式の取引ボタン」をクリックして移動しましょう。
手順②:銘柄(ティッカー)を入力して米国ETFを検索する
外貨建商品取引サイトに移動したら、次は買付する米国ETFを検索します。
画像にある検索窓で、「銘柄名、もしくはティッカー」を入力しましょう。例えば、
- 銘柄名:バンガード トータル ワールド ストックETF
- ティッカー:VT
例えば、以下のようなものです。
ティッカー | 種別 | 企業名/ETF名 |
---|---|---|
MSFT | 企業 | マイクロソフト |
AAPL | 企業 | アップル |
AMZN | 企業 | Amazon.com |
VT | ETF | バンガード トータル ワールド ストックETF |
VYM | ETF | バンガード 米国高配当株式ETF |
LQD | ETF | iシェアーズ iBoxx USD投資適格社債 ETF |
特に米国ETFは銘柄名が長いため、短いティッカーで表現されることが多いです。
さて、今回の手順では、私達が投資している銘柄の内、主軸である「VT」を例に挙げて解説していきます。

手順③:米国ETFの銘柄情報から買付ボタンを選択する
先ほどの検索窓で「VT」を検索すると、VTの銘柄情報ページに移動します。
銘柄情報ページでは、「銘柄の株価・チャート・分配金の履歴など」、さまざまな情報が確認できます。
分配金履歴を見ると、「2019年9月24日に1口あたり0.4348ドルの分配金があった」ことが分かります。
銘柄情報ページでは銘柄に関する情報を見ることができる、と覚えておきましょう。
さて、今回は買付をするため、右上にある「買付ボタン」から買付ページに移動します。
手順④:口数・価格・期間・預かり区分・決済方法を入力する
買付ページでは、以下5つの必須項目を入力します。
- 口数
- 価格
- 期間
- 預かり区分
- 決済方法
米国ETFを買付する時の5つの項目の詳細
項目①:口数は買付金額に合わせて選択する
米国ETFの買付単位は口数で、1口、2口のように入力することになります。
また、日本の投資信託のように、1万円分など、金額を指定した買付はできないため注意してください。
それと、投資信託と同じで、買付には手数料、約定金額の0.495%の買付手数料が必要になります。
つまり、毎月決まった金額で投資をする場合は、手数料を考慮した上で、口数を計算する必要があるわけです。
例えば、VTに毎月5万円を投資する場合、市場価格に合わせて買付口数は以下のように変わります。
VTの市場価格 (ドル) | 口数 | 約定金額 (ドル) | 買付手数料 (ドル) | 総額 (円) |
---|---|---|---|---|
50 | 9 | 450 | 0 | 49,500 |
60 | 7 | 420 | 0 | 46,200 |
70 | 6 | 420 | 0 | 46,200 |
80 | 5 | 400 | 0 | 44,000 |
90 | 5 | 450 | 0 | 49,500 |
買付手数料に関しては、SBI証券ではVTを含めた9銘柄無料のため、今回は考慮する必要はありません。
ちなみに、一般NISAの場合は、全ての海外ETFの買付手数料も無料のため、市場価格だけで買付できます。
項目②:価格は指値、成行、逆指値から「成行」を選択する
価格は以下の3つから選択しますが、基本は「成行」を選択しましょう。
- 指値
- 成行
- 逆指値
SBI証券では2019年10月7日より、米国株式取引において逆指値が利用できるようになりました。
指値は、「銘柄が指定した市場価格になった時に買付する」注文方法です。
例えば、現在100ドルの銘柄が90ドルまで下落した時に買付する、というイメージです。
「今は市場価格の高い銘柄だけど値下がりしたら買付したい」という場合に活用します。
逆指値も指値と同じで、「銘柄が指定した市場価格になった時に買付する」注文方法です。
ただし、逆指値は市場価格が上昇した場合に利用されます。
例えば、現在100ドルの銘柄が110ドルまで上昇した場合に時に買付する、というイメージです。
「市場価格が伸び始めている銘柄を、今後の上昇トレンドに乗り遅れないためにも買付したい」という場合に活用します。
最後の成行(なりゆき)は、「銘柄が買付できるタイミングの市場価格で買付する」注文方法です。
現在の市場価格から大きく離れることは滅多にありませんが、決まった金額で買付できないことが重要です。
ただ、私達のように長期的なインデックス投資を行う場合、買付は成行がおすすめです。
なぜなら、インデックス投資は市場価格を気にすることなく、毎月コツコツと買付をすることが重要だからです。
項目③:買付注文の有効期限は当日中を選択する
続いて、買付注文の有効期間を以下の2つから選択しますが、「当日中」を選びましょう。
- 当日中
- 期間指定
指値・逆指値の場合、市場価格が指定した価格になるまで待つ必要があるため、注文の有効期間は重要です。
ただ、私達がおすすめしている成行では、市場価格を気にしないため「当日中」で問題ありません。
項目④:預かり区分は基本的に「特定」預かりを選択する
次に、預かり区分を以下の3つから選択しますが、基本は「特定預かり」を選びましょう。
特定預かりは「特定口座での買付」を意味するため、確定申告も原則は不要となります。
- 一般預かり(一般口座)
- 特定預かり(特定口座)
- NISA預かり(一般NISA口座)
一般預かりの場合、自分で確定申告を行う必要があるため、米国ETF投資ではおすすめしていません。
ちなみに、一般NISAを利用する場合は、必ず「NISA預かり」を選択してください。
項目⑤:決済方法は外貨決済を選択する
最後は決済方法ですが、以下の2つから「外貨決済」を選びましょう。
- 外貨決済
- 円貨決済
私達が米国ETF投資において外貨決済をおすすめするのは、SBI証券の魅力でもまとめた、以下3つの理由からです。
- 為替手数料が2銭と圧倒的に安い
- 為替リスクの対策に効果がある
- 分配金を効率よく再投資できる
理由①:為替手数料が2銭と圧倒的に安い
円貨決済を選んだ場合、1ドルあたり、為替手数料が25銭もかかってしまいます。
外貨決済なら、住信SBIネット銀行の外貨積立を活用すれば、為替手数料をわずか2銭に抑えることができます。

理由②:為替リスクの対策に効果がある
米国ETFは外貨建て資産(米ドルで保有する資産)のため、為替の影響は避けられません。
円高(1ドル100円 → 90円)
- 円に換算すると、資産額が減る
- 例:1万ドル → 90万円
円安(1ドル100円 → 110円)
- 円に換算すると、資産額が増える
- 例:1万ドル → 110万円
そして、理由①でも紹介した外貨積立は、定期的に外貨を買付するため、為替リスク対策とすることができます。

理由③:分配金を効率よく再投資できる
米国ETF投資の魅力である分配金は、決済方法に関わらず、外貨でしか受け取れません。
そのため、円貨決済だと分配金だけ外貨となり、2つの通貨を管理しなければなりません。
一方、外貨決済なら、自分で保有する外貨と分配金を合わせて管理することができます。
さらに分配金が少額の場合でも、保有する外貨と合わせて米国ETFを買付できるわけです。

以上が、SBI証券において米国ETFを買付する4つの手順となります。
そこで続いては、私達も活用している「定期買付の手順」を見ていきましょう。
SBI証券で米国ETFを定期買付するための2つの手順
定期買付は、通常の買付と同じように外貨建商品取引サイトにて行います。
そこで、外貨建商品取引サイトに移動した後の2つの手順について解説します。
- 定期買付専用ページで買付銘柄を検索・買付する
- 定期買付の設定内容を設定銘柄一覧から確認する
手順①:定期買付専用ページで買付銘柄を検索・買付する
外貨建商品取引サイトの上部メニューから、「取引」、「米国」、「定期買付」を選び、定期買付専用ページに移動します。
その後、買付と同様に米国ETFの銘柄名、もしくはティッカーを入力して検索します。
最後に定期買付に必要な以下6つの項目を入力して、定期買付の設定は完了です。
- 預かり区分
- 買付日選択
- 買付方法・株数(口数)
- ボーナス月コース
- NISA枠ぎりぎり注文(NISA利用時)
- 課税枠シフト注文(NISA利用時)
項目①:買付日選択は「日付」か「曜日」を指定する
買付日選択では、以下の2つから目的に合わせて好きな方を選択しましょう。
日付指定コース
- 毎月選んだ日(複数日指定可)に買付
- 毎月買付におすすめ
曜日指定コース
- 毎月選んだ曜日(複数曜日指定可)に買付
- 毎週買付におすすめ
私達は毎月1回、定期買付を行うため、「日付指定コースで毎月1日」を選択しています。
ちなみに、指定した日が日曜日などで買付できない場合、自動的に買付日は翌営業日に変更されます。
ただ、買付余力が足りずに買付が失敗した場合は、自動で翌営業日に買付されることはないため注意しましょう。
項目②:買付方法・株数等の設定は「口数」か「金額」を設定する
次に、買付方法と決済方法を以下の2つから選択しますが、決済方法は外貨決済を選択しましょう。
- 指定方法:株数指定、金額指定
- 決済方法:外貨決済、円貨決済
株数指定(口数指定)の場合、市場価格に関係なく指定した口数を買付します。
例えば、VTを5口、毎月定期買付する場合を考えてみましょう。
市場価格(ドル) | 買付口数 | 約定金額(ドル) |
---|---|---|
50 | 5 | 250 |
60 | 5 | 300 |
70 | 5 | 350 |
80 | 5 | 400 |
90 | 5 | 450 |
銘柄の市場価格が上昇すると、口数が一定のため、買付に必要な金額が高くなることが分かります。
一方、金額指定の場合は、指定した金額で買付できる口数を買付します。
例えば、毎月500ドルで、VTを定期買付する場合を考えてみましょう。
市場価格(ドル) | 買付金額 | 買付口数 | 約定金額(ドル) |
---|---|---|---|
50 | 500ドル | 10 | 500 |
60 | 500ドル | 8 | 480 |
70 | 500ドル | 7 | 490 |
80 | 500ドル | 6 | 480 |
90 | 500ドル | 5 | 450 |
市場価格が上昇しても、買付する金額は一定のため、買付する口数が減っていくことが分かります。
つまり、定期買付において、口数と金額のどちらかを重視するのかがポイントと言えるでしょう。
- 毎月の買付口数を決めている → 口数指定(外貨決済)
- 毎月の買付金額を決めている → 金額指定(外貨決済)
項目③:ボーナス月コースは「設定しない」
続いてはボーナス月コースですが、「設定しない」ことをおすすめします。
設定すれば、ボーナス(賞与)がある月だけ、買付口数を自動的に増やすことができます。
ただ、私達はボーナスで余剰資金が増えた時、指定した月だけではなく、毎月均等に投資金額を増やしたいと考えています。
項目④:NISA枠ぎりぎり注文は「実行しない」
次は、一般NISAを利用する時に選択できる「NISA枠ぎりぎり注文」ですが、私達は「実行しない」を選択しています。
「実行する」を選択した場合、実際の注文がどうなるのか見てみましょう。
情報 | ポイント | |
---|---|---|
為替 | 1ドル = 100円 | |
VTの市場価格 | 100ドル/口 | |
NISA非課税枠の残り | 10万円(1,000ドル) | 買付できるのは10口 |
定期買付口数 | 12口 → 10口へ自動で変更 |
つまり、非課税枠の残りに合わせて、買付口数を自動的に減らしてくれるわけです。
私達は非課税枠が少なくなった時、自分達で調整して買付を行うため、「実行しない」を選んだわけです。
項目⑤:課税枠シフト注文は「実行しない」
最後は、一般NISA利用時に選択できる「課税枠シフト注文」ですが、こちらも私達は「実行しない」を選択しています。
先ほどの例を使って、「実行する」場合の注文がどうなるのか見てみましょう。
情報 | ポイント | |
---|---|---|
為替 | 1ドル = 100円 | |
VTの市場価格 | 100ドル/口 | |
NISA非課税枠の残り | 10万円(1,000ドル) | 買付できるのは10口 |
定期買付口数 | 12口 | |
(NISA枠ぎりぎり注文:無) | → 12口を特別預かりで買付 | |
(NISA枠ぎりぎり注文:有) | → 10口をNISA、2口を特別預かり扱いで買付 |
私達はNISA枠ぎりぎり注文と同様に、自分達で調整を行うため、「実行しない」を選んでいます。
手順②:定期買付の設定内容を設定銘柄一覧から確認する
定期買付を設定すると、「設定銘柄一覧」から定期買付の設定内容を確認することができます。
特に「次回発注予定日」が確認できるため、設定後は必ず目を通しておきましょう。
ちなみに、定期買付の設定内容を変更したい場合は、右にある「変更ボタン」から行うことができます。
外貨積立を活用していると、つい外貨入金を忘れてしまいがちです。
買付余力が足りなかったということにならないよう、気をつけましょう。
米国ETFを買付した後に確認すべき3つのポイント
買付や定期買付が終わった後は、以下3つのことを確認するようにしましょう。
- 外国株式等取引報告書で買付内容を確認する
- 口座(外貨建)の保有銘柄・買付余力を確認する
- 定期買付が失敗した理由は申込履歴で確認する
ポイント①:外国株式等取引報告書で買付内容を確認する
米国ETFを買付すると、「外国株式等取引報告書」が電子交付されるため、内容を確認しましょう。
SBI証券の上部メニューから、「口座管理」、「電子交付書面」、「閲覧ボタン」をクリックします。

画像は実際の外国株式等取引報告書で、「買付した銘柄・口数・金額・手数料など」が記載されています。
今回の買付では、国内手数料が0ドル、つまり無料だったということが書面からも分かります。
ちなみに、外国株式等取引報告書は買付から数日以内に電子交付され、メールで連絡が入ります。
ポイント②:口座内の保有銘柄・買付余力を確認する
次に、SBI証券の口座(外貨建)における保有銘柄・買付余力を確認しましょう。
特に定期買付の場合、次回発注予定日を過ぎたら、必ず口座を確認することをおすすめします。
もし買付が失敗していた場合、手動で買付する必要があるためです。
また、一般NISAを利用している場合は、残りの非課税枠も確認しておきましょう。
ポイント③:定期買付が失敗した理由を申込履歴で確認する
定期買付において、次回発注予定日を過ぎた後、口座(外貨建)の内容が予定と違う場合、買付が失敗している可能性が高いです。
その場合、定期買付の申込履歴から、買付失敗の理由を確認しましょう。
外貨建商品取引サイトに移動し、「取引」、「米国」、「定期買付」、「申込履歴」をクリックします。
定期買付の発注日を検索すると、画像のように「発注ができなかった理由」が確認できます。
定期買付が失敗すると、次回発注予定日は次のタイミングに更新されてしまいます。
そのため、私達も過去に定期買付が失敗した時は、手動で買付を行いました。
まとめ:米国ETFの買付・定期買付は難しくない
今回は、SBI証券における米国ETFの買付・定期買付手順について、画像付きで解説しました。
- 米国ETFを買付するための4つの手順
- 米国ETFを買付する時に入力する5つの項目
- 米国ETFを定期買付するための2つの手順
- 米国ETFを買付した後に確認すべき3つのポイント
それでも心配と感じるなら、「買付余力」だけ気をつけておけば絶対に大丈夫です。
例えば、買付する口数や定期買付の回数など、注文や設定を間違えても、「買付余力」までしか買付されません。
そのため、買付・定期買付で大きな失敗となることは、ありえないと言えるでしょう。
一方で、外貨積立を活用している場合、外貨入金を忘れて定期買付が失敗することは少なくありません。
買付余力を確保するためにも、定期的な外貨入金を忘れないようにしましょう。

月末
- 外貨入金の実施
- 買付余力の確認
- 定期買付金額、口数の確認
月初
- 定期買付の実績を確認
実際の買付・定期買付も操作としては難しくないため、少額からでも米国ETFを買付してみてください。
そして、無事に買付が終わったら、次は米国ETF投資の魅力でもある分配金について理解していきましょう。

以上、ももたまでした!